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【怖い話】深夜2時17分にだけ開く踏切の怪談|渡った者が戻れない理由とは!?

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【怖い話】深夜2時17分にだけ開く踏切の怪談|渡った者が戻れない理由とは!?

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はじめに

今回、紹介する怪談のタイトルは「深夜2時17分にだけ開く踏切の怪談」です。

普段は封鎖され、誰も渡れないはずの踏切。

けれど、深夜2時17分になると、ほんの数分だけ遮断機が上がる――。

そんな不気味な噂を聞いた時、聞き手の二人はどんな印象を持ったのでしょうか?

水無月あおい:「2時17分って、なんか微妙な時間だね。2時ちょうどじゃダメだったのかな?」

中津かな:「そこ気にする!? むしろ、その時間にだけ開くって時点で絶対ヤバいでしょ……」

それでは、一体どんな話なのか……。

本編をどうぞ。

開かずの踏切

町外れにあるその踏切は、地元では「開かずの踏切」と呼ばれていました。

古い単線の線路にかかっている小さな踏切で、周囲には街灯も少なく、夜になると黒い山影と田んぼの闇に飲み込まれてしまうような場所でした。

ただ、不思議なことに、その踏切を電車が通るところを見た者はほとんどいません。

線路は錆びつき、草は伸び放題。

なのに踏切の遮断機だけは、いつも下りたままでした。

遮断機には「故障中」と書かれた古い札がぶら下がっていましたが、何年も修理される気配はありませんでした。

地元の人間は誰も近づきません。

遠回りすれば十分で着く道があるから、わざわざその踏切を通る必要もなかったのです。

大学生の拓也は、その噂をバイト先の先輩から聞きました。

「あそこさ、深夜2時17分にだけ開くらしいぞ」

先輩は冗談めかして笑いました。

「でも、渡ったやつは戻ってこないんだってさ」

拓也は鼻で笑いました。

「戻ってこないって、そんな都合のいい怪談あります?」

「あるんだよ。実際、昔そこで女子高生が消えたって話もある」

「事故じゃなくて?」

「事故なら遺体が出るだろ。でも、何も見つからなかった」

先輩の声が、そこで少しだけ低くなりました。

「ただな、その子のスマホだけが、踏切の向こう側に落ちてたらしい」

「向こう側?」

「そう。遮断機の先。誰も入れないはずの場所にな」

拓也はその話を聞いて、逆に興味を持ってしまいました。

怪談、都市伝説、心霊スポット。

そういうものを撮影して動画投稿するのが、彼の趣味だったからです。

その日の夜、拓也はスマホと懐中電灯を持って、開かずの踏切へ向かいました。

2時17分の警報音

踏切に着いたのは、午前2時少し前でした。

あたりは静まり返っていました。

風に揺れる草の音と、どこか遠くで鳴く虫の声だけが聞こえます。

踏切の遮断機は、噂通り下りたままでした。

赤い警報ランプは消えており、線路の向こう側には細い道が続いているように見えました。

けれど、その先は真っ暗で、懐中電灯を向けても光が吸い込まれていくようでした。

拓也はスマホで録画を始めました。

「はい、現在時刻は午前2時09分。例の開かずの踏切に来ています」

画面に向かって、わざと明るい声で話します。

「深夜2時17分にだけ開くという噂ですが、果たして本当に開くのか検証していきます」

言い終えた瞬間、拓也は背中に冷たいものを感じました。

誰かに見られている。

そんな感覚がありました。

振り返っても、誰もいません。

ただ、道の奥にあるカーブミラーだけが、薄暗い月明かりを受けて鈍く光っていました。

午前2時16分。

スマホの画面に表示された時刻を見て、拓也は遮断機の前に立ちました。

その時です。

カン、カン、カン、カン。

突然、踏切の警報音が鳴り響きました。

消えていた赤いランプが点滅し、錆びた遮断機が小刻みに震え始めます。

拓也の喉が、ひゅっと鳴りました。

「……マジかよ」

午前2時17分。

遮断機が、ゆっくりと上がりました。

普通なら警報音が鳴っている時に遮断機が上がることなどありません。

それなのに、目の前の踏切は、拓也を招くように道を開けていました。

線路の向こう側に続く道は、なぜか先ほどよりもはっきり見えました。

道の先には、薄黄色い街灯が等間隔に並び、古い住宅街のような風景が広がっていました。

拓也は首をかしげました。

地図で確認した限り、踏切の向こうには田んぼしかないはずでした。

「……向こう、町なんかあったか?」

拓也は迷いました。

このまま帰れば、動画としては十分なネタになります。

けれど、目の前で本当に遮断機が上がったのです。

ここで引き返したら、きっと一生後悔する。

そう思ってしまいました。

拓也はスマホを構えたまま、一歩、踏切の中へ足を踏み入れました。

向こう側の町

踏切を渡りきった瞬間、警報音が止まりました。

背後を振り返ると、遮断機はすでに下りています。

しかも、踏切の向こう側にあったはずの道が見えません。

そこにはただ、夜の闇に沈む線路と、赤く点滅するランプがあるだけでした。

「……え?」

拓也は慌てて遮断機に近づきました。

しかし、透明な壁にでも阻まれているように、線路の手前から先へ進めません。

手を伸ばしても、何もない空間に指先が押し返されます。

その瞬間、背後から声がしました。

「渡っちゃったんだ」

拓也は飛び上がるように振り返りました。

そこに立っていたのは、制服姿の少女でした。

肩までの黒髪に、古いデザインのセーラー服。

顔色は青白く、表情は奇妙なほど無感情でした。

「誰……?」

「こっちに来た人」

「いや、そうじゃなくて。ここ、どこだよ」

「戻れない町」

拓也は冗談だと思いたかった。

けれど、周囲の景色は明らかにおかしかったのです。

古い木造の家が並ぶ住宅街。

昭和のまま時間が止まったような看板。

閉まった商店の軒先には、色あせた駄菓子のポスターが貼られています。

そして、どの家の窓にも明かりはついていません。

ただ、道の先の街灯だけが、じりじりと音を立てながら光っていました。

「ふざけんなよ。俺、帰るから」

「帰れないよ。踏切は、向こうからしか開かない」

「じゃあ、次に開くまで待てばいいだろ。明日の2時17分とか」

「違うよ」

少女は、ゆっくりと首を横に振りました。

「あれは、外にいる人を入れるために開くの」

拓也の背筋が凍りました。

「じゃあ、出る方法は?」

「あるよ」

「なんだよ、それ」

少女は、拓也の手にあるスマホを見つめました。

「次に誰かを呼べばいい」

その言葉の意味を理解するのに、数秒かかりました。

つまり、自分が戻るには、別の誰かをここへ連れてこなければならない。

誰かが踏切を渡れば、その代わりに自分が外へ出られる。

拓也は無意識に後ずさりました。

「そんなの……できるわけないだろ」

「みんな最初はそう言う」

少女は寂しそうに笑いました。

「でも、何日もここにいるとね。誰でもいいから、来てほしくなるんだよ」

戻れない理由

拓也は町を歩きました。

どこまで行っても、同じ道に戻ってきました。

商店街を抜けても、住宅街を抜けても、最後には必ずあの踏切の前に出ます。

スマホは圏外。

時計だけは動いているのに、空はずっと深夜のままでした。

そして、不思議なことに腹も減らず、眠気も来ません。

ただ、時間だけがじわじわと心を削っていきました。

町には、他にも人がいました。

スーツ姿の男。

買い物袋を提げた主婦。

作業着姿の老人。

みんな拓也を見ると、少しだけ期待したような目を向け、それからすぐに顔をそらしました。

彼らは知っているのです。

新しく来た者が、まだ誰も呼べないことを。

そして、いずれ自分たちと同じ目になることを。

何時間経ったのか、何日経ったのか分からなくなった頃、拓也は踏切のそばで座り込んでいました。

その時、スマホが震えました。

圏外のはずなのに、通知が届いていました。

画面には、動画投稿アプリのライブ配信画面が映っています。

そこに映っていたのは、外側の踏切でした。

遮断機の前に、若い男が立っています。

その男はスマホに向かって喋っていました。

「現在時刻は午前2時15分。都市伝説の踏切に来ています」

拓也は息を飲みました。

自分と同じことをしている。

その男は、あの日の拓也のように笑っていました。

ありえないことなど起こるはずがないと、信じきった顔で。

スマホの画面に、コメント欄が流れました。

その中に、見覚えのない名前で書き込まれたコメントがありました。

けれど、拓也には分かりました。

自分の指が、勝手にその文字を打っていたのです。

「渡れ」

すぐに消そうとしました。

しかし、指が動きません。

次々とコメントが送信されます。

「本当に開くぞ」

「逃げるな」

「向こう側を撮れ」

午前2時17分。

画面の中で、遮断機が上がりました。

若い男が驚いた顔で一歩踏み出します。

拓也は叫びました。

「来るな!」

けれど、その声は外には届きません。

画面の向こうの男は、笑いながら踏切を渡ってきました。

次の瞬間、拓也の体は強い力で引っ張られました。

目の前が真っ白になり、気づくと彼は踏切の外側に倒れていました。

遮断機は下りています。

警報音は止んでいました。

スマホには、録画された動画が残っていました。

けれど、踏切を渡ったはずの映像だけが、真っ黒に塗りつぶされたように消えていました。

拓也は震えながら家に帰りました。

それから二度と、心霊スポットには近づかなくなりました。

ただ、彼のスマホには、今も深夜2時17分になると通知が届くそうです。

知らない誰かのライブ配信。

知らない誰かが、あの踏切の前に立っている映像。

そして、拓也の指はそのたびに、勝手にコメントを打ち始めるのです。

「渡れ」

「本当に開くぞ」

「向こう側を撮れ」

渡った者が戻れない理由。

それは、向こう側が出口のない場所だからではありません。

戻るためには、自分の代わりに誰かを送り込まなければならないからです。

そして一度でも戻ってしまった者は、その罪から逃れられません。

踏切は今夜も、午前2時17分にだけ開きます。

もしあなたの配信に、妙にしつこく「渡れ」とコメントしてくる人がいたら……。

その人は、もう一度だけ、誰かに自分の罪を肩代わりさせようとしているのかもしれません。

水無月あおいと中津かなによる考察&まとめ

水無月あおい:
うわぁ……これ、踏切を渡ったらアウトっていうより、戻ってからもアウトじゃん……。拓也、帰ってこられたのに全然ハッピーエンドじゃないよ……。

中津かな:
そうだね。むしろ帰ってきた後の方がキツいかも。自分が助かるために、誰かを向こう側へ送っちゃったわけだし。

水無月あおい:
しかも深夜2時17分って覚えやすいようで覚えにくい時間なのが怖いよね。2時17分にアラーム鳴ったら、私もうスマホを冷蔵庫に封印する。

中津かな:
なんで冷蔵庫なの。せめて電源切りなよ。

水無月あおい:
だって冷やしたら霊的な通知も凍るかなって……。

中津かな:
凍らないよ。通知は通知だよ。

水無月あおい:
でもさ、この話って「好奇心で踏み込んじゃいけない場所がある」って感じがするよね。動画のネタになるかもって思って行ったら、本当に帰れなくなるって怖すぎる……。

中津かな:
うん。しかも、ただの心霊現象じゃなくて、人間の弱さも入ってるのが怖いと思う。最初は「誰かを犠牲にするなんて無理」って思ってても、追い詰められたら変わってしまうかもしれない。

水無月あおい:
私なら絶対に誰も呼ばないよ! たぶん! いや、でも、ずっと夜の町に閉じ込められたら……うぅ、考えたくない……。

中津かな:
そこが一番怖いところだよね。幽霊よりも、自分がいつか誰かを呼ぶ側になってしまうかもしれないっていう恐怖。

水無月あおい:
まとめると、深夜の踏切、開いてても渡っちゃダメ! あと、ライブ配信で変なコメントが来てもノリで行動しちゃダメ!

中津かな:
それが一番大事。怪しい場所には近づかない。特に、時間指定のある都市伝説は絶対に試さないことだね。

水無月あおい:
私の点数は、怖さ92点! 踏切の音がしばらく頭から離れなさそう……。

中津かな:
私は88点。戻るために誰かを犠牲にする仕組みが後味悪くて、かなり印象に残る怪談だった。

平均点:90点

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