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鎬京花ノ怪奇手帳

【怖い話】鎬京花ノ怪奇手帳「四つ石村/その4」

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鎬京花ノ怪奇手帳「四つ石村/その4」

■前回はこちら

【怖い話】鎬京花ノ怪奇手帳「四つ石村/その3」

■第1話はこちら

【怖い話】鎬京花ノ怪奇手帳「四つ石村/その1」

 

突如目の前に現れた、この世の物とは思えない・・・青白い体の首なし死体・・・

所謂ゾンビって奴なんだろうか・・・あれは。

 

現れたタイミングからしても、私が『先生ーーー!』と大声を出したからなんだろうか。

てか・・・もう一つ気になるのが、私の背後に隠れてる男・・・

一体何者なのか。

 

まだ、顏は見れてないけど・・・

探してたネットユーザーの声の感じとは違うからな・・・一体誰なのか。

 

それにしても・・・さっきのバケモノ・・・

私も最初こそ驚いたけど、もう落ち着きを取り戻してる・・・

慣れって怖いな・・・

 

「いったか・・・」

 

息を殺し、体感で10分ほどか。

後ろの男がそう囁いた。

 

「あんた、一体どこの誰で、どうしてこんな所にいるんだ?」

 

この体勢じゃ顏を合わせて会話もままならないな・・・

 

「あの~・・・その前に・・・

 もう一本道に出てもいいのかな・・・この体勢きつくって・・・

 出来れば落ち着いて話がしたいんだけど・・・」

 


「さっきのアレがまた来る可能性なんて俺に聞かれても解るわけがないだろ。

 まぁ・・・確かに落ちついて話せる体制じゃないのは同意だ。

 じゃあ、とりあえず落ち着ける場所に行くか・・・

 

 3つ忠告する。

 1つ、絶対に騒がないこと。大声は絶対にダメだ。

 1つ、目を閉じろ。俺が良いって言うまで絶対に開くなよ。

 1つ、絶対に俺の手を放すなよ!」

 

「え!!?ちょっ・・・!」

 

男は私の右手を引いて、藪の奥に入ってく。

どんなに奥にいったところで、ループするだけなのに。

 

・・・あれ・・・おかしいな・・・歩を止めない・・・?

体に触れる藪の感覚がなくなった。

どこか広い場所に出た感じがする。

 

「ついたぞ・・・もう目を開けても大丈夫だ」

「・・・!」

 

広い空間・・・古いボロボロの日本家屋が2軒・・・3軒・・・

ここが・・・

 

「四つ石村・・・?」


まずいことに

「その名を知ってるってことは、偶然迷い込んだってわけではないようだな」

 

ここで初めて男の顏を見た。

年は20代後半~30代前半・・・

思いの外イケメンだ。

 

やはり、消えたネットユーザーではなかったようだな。

 

「実は・・・」

 

京花はここまでの経緯を男に説明した。

 

「なるほどね。俺もアンタと似たような感じの心霊ライターだ。

 ひとつ聞きたいんだが、あんたがここにやってきたのは何年の何月何日だ?」

 

「?・・・2019年の4月5日だったかな・・・それが何か?」

「2019年だって!?・・・マジかよ・・・

 俺がここを訪れたのは2018年の6月25日だぞ・・・

 もう1年近くの時間が経ったってことなのかよ・・・信じらんねぇ・・・」

 

朝も昼も夜もなく、喉も乾かなければ腹も減らない、眠くもならない・・・

時間が止まった中で生きていれば、時間感覚も何もなくなるってことなのか。

 

「あなたがここに来てから、私のように迷い込んだ人はいなかった?」

「何人かいたな・・・救う事はできなかったけどな。

 さっきのアンタのように、大声を出して彷徨ってて、アイツを呼んじまった。

 俺も自分の命を危険にさらしてまで人助けは出来ないからな・・・

 アンタの時は偶然俺が近くにいた・・・本当に運がよかっただけだ」

 

「私が可愛いから、イヤらしいことが目的で助けたってわけじゃないの?」

「・・・まぁそれもいいかもしれねぇな・・・クク」

 

「じょ、冗談やめてよね!?少しでも近づいてみなさい!大声出すから!」

「冗談だよ。こんな状況でそんな気分になれると思うか?

 大体、可愛いは言い過ぎだろ?せいぜい普通だ」

 

ムカッ!ちょっとイケメンだからって・・・何さコイツ!

 


「・・・おいおいそんな気にすることないだろ。可愛い!可愛いですよ君は」

「はぁ・・・オチャラけてる場合じゃないよね。

 私もあなたも目的はここから出ること!協力しましょ」

 

「まぁ・・・そうだな。

 で、何か出る方法に心当たりはあるのか?」

「・・・たはは・・・」

 

「何もないのかよ・・・」

「あなたのほうがここの先輩でしょ!

 何か気になる事、手がかりとかないの?」

 

「なくはない・・・が。

 この村・・・四つ石村の言い伝え・・・

 

 どうやら数百年前まで、おぞましい儀式を繰り返していたようなんだ。

 この村での”石”とは、単なる石ということではなく、”命”を意味していたようだ。

 いつからなのかは、俺も詳しい事は解らないが、数十年に1度のタイミングで、

 

 村の安寧を願って4つの命が捧げられたそうだ。

 この先の道を行った先に池があるのだが、恐らくそこに首を投げてたそうだ」

 

「首って・・・もしかして、さっき彷徨っていた頭のないゾンビって・・・」

「恐らくは生贄にされた人間なのだろうな。

 今も首を探して彷徨ってるみたいだ・・・」

 

首を返せば成仏してくれるのかしら・・・

 

次回に続く。

 

■前回

【怖い話】鎬京花ノ怪奇手帳「四つ石村/その3」

 

■次回

まだなし


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